“弱音吐いても良いんだよ
いつもより呼吸出来る気がするから
背負ってるものを下ろしてごらん
もっと自由になれるから
もう目を閉じて良いよ
すべて優しさで包み込むから”
アルバムCOLORSの最後に収録されている曲
“優しさ”
「作品を締めくくるに相応しい曲はどういうのが良いかな」
これはCOLORSを創る時、じっくり考えた事。
他のアーティストのCDを聴くときも、最後はどう締めくくるだろうって注意深く聴く。
それくらいアルバム最後の曲は大事だと思っている。
コロナ禍になってから、色んな方からの優しさに触れる事があった。
正確にいうと、優しさに気付く様になったのかも。
それと同時に、僕の演奏スタイルについてとある感想を頂く事が増えた。
“優しい弾き方”と。
その2つを表現した曲は創れないだろうかとじっくり考え、アルバムの最後にしようと決めた。
それまで自分の弾き方が”優しい弾き方”だと意識した事はなかったけど、自分が美しいと思う音はあって、それを皆さんに言語化してもらった感じ。
芯はあるんだけど、硬くなく透き通った音が好き。
それを”優しさ”という曲で遺憾なく表したかった。
人に弱さを見せられない人、何もかも全部自分で抱え込む人にぜひ聴いて欲しい。
MVのテーマは、演奏する自分と、聴く自分という2人の自分の物語。
性格的にも不器用で固い自分から、思いやりを持ち柔らかい自分へと変わっていく心情を、演奏を聴く前と後で表した。
演奏するシーンは慣れてるけど、最近は演奏以外のシーンも挑戦している。
一番難しかったシーンは表情だけで演技するシーン。
パチパチパチ(拍手)
顔が怖い。もっと柔らかい表情のが良いか。
パチパチパチ(拍手)
少し笑ったけどどうだろう。あれまだ表情が硬いな。
パチパチパチ(拍手)
、、、。
ただでさえ表情豊かではないのに、ちょっと表情を変えたくらいじゃちっとも伝わらない。
ここだけで10カットくらいは撮った。ピアノシーンのカットより多いとは何事だろう。
データの無駄遣い。
何でもそうだけど、少しかじってみるとその世界のプロはすごいんだなと気付かされる。
でも全ての挑戦は自分の糧になる。
次作はどういうMVになるのだろうか。